日常性バイアスを意識しよう♫

少し前に、ゴールドラッシュの時代を引き合いに出してマーケティング的教訓について書きました。

ゴールドラッシュの教訓
https://kitamura-justice.com/archives/194

この記事は意外に好評でしたが、

本筋にそれるのが嫌で書きたかったけど、書かなかったことが1つあります。

日常性バイアスについてです。

ゴールドラッシュの最初の福音者となったサッターさんは、

農場の一画から金が吹き出ているにも関わらず

農場経営を通常通り続けながら、休みの日に少しずつ発掘しました。

そんなとぼとぼやっている間に、

サッター農場から金が出るという噂はあっという間に広がり、

農場への侵入者がどんどん出てきて

農場は荒らされまくり、サッターさんはその防衛に追われ、

いつしかサッター農場は

サッター砦と呼ばれるようになりましたが、結局守りきれず全財産を失います。

これが日常性バイアスです。

有事のときは、有事の対応を。

と言うのは簡単ですが、実際はなかなかできません。

もっと早く救急車を呼んでいれば助かった人はいくらでもいます。

災害の際、無理に仕事場に辿りつこうとして被害が拡大することが社会問題になっています。

もしあなたがサッターさんなら、

金脈を見つけた瞬間に、

全てのモードを非常時体制に切り替えて、

発掘と防衛に全てのエネルギーを注ぎこめたでしょうか。

先日、あるビジネスコンテストで、各発表者のプレゼンにコメントさせていただく機会があったのですが、

中には、飛び切りのアイデアと技術力で、

今、死ぬ気で販路拡大しまくれば、市場を席巻できる商品がありました。

ですが、経営者本人はそのことに気づいていない。
ぼちぼちビジコンに出品してる。

ああ、これも日常性バイアスだな、と思いました。

ここがチャンスとみれば、あらゆるエネルギーを注ぎ込んでつかみとる

ここはピンチとみれば、あらゆるエネルギーを注ぎ込んで危機管理する

風林火山という言葉があります。武田信玄の座右の銘です。

その意味は、

「疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山」

(疾(はや)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如く、侵掠(しんりゃく)すること火の如く、動かざること山の如し)

だといわれています。

風林火山の敵は、日常性バイアスだと、頭に入れておいてください。

※オウム真理教関係死刑囚の死刑が執行されましたね。

あの事件はまさに我々の日常への挑戦でした。

それぞれの立場で、日常性バイアスを働かせることができた人、できなかった人、格好の題材となるでしょう。

改めて被害者の方々の御冥福をお祈りしたいと思います。

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