なぜ経営者は歴史を学ぶのか

最近、ありがたいことに若手起業家向けのセミナーだけでなく、中堅企業の経営幹部向けのセミナーをやらせていただく機会が増えてきました。

先日も京都で、あるグループ企業の経営幹部向けのセミナーに登壇させていただいたのですが、

そこで、

「社長に歴史の勉強をしろと言われるのですが、なかなかモチベーションがわかず興味をもてないのですが、歴史は勉強した方がいいですか」

という非常に率直な質問をいただきました。

こういう率直な質問が出る会社は、組織運営がうまくいっている証拠だということをはじめに申し上げた上で、こんなお話しをさせていただきました。

例えば最近ビットコインをはじめとする仮想通貨が隆盛を極めていますが、これに対して、「仮想通貨は、中央銀行のような管理者がいないので、法定通貨にとってかわることはあり得ない」という有識者がたくさんいますが、この意見が正しいかどうかどう判断しますか。

実はお金の歴史を紐解けば、中央銀行による紙幣発行というのは、200年弱の歴史しかないんですよね。(wiki参照)

お金自体は、日本でいえば日本書紀に記述があるわけで、そう考えると、お金の歴史の中で中央銀行による管理などというのは、最近の非常に短い期間における常識であって、歴史的にみれば何の普遍性もないわけです。

そうすると、少なくとも、中央銀行のような管理者がいない仮想通貨が法定通貨にとってかわることがあり得ない、という意見についてはかなり怪しいという気がしてきますね。

別に今すぐ仮想通貨を買いましょう、という話をしたいのではなくて、このように、歴史の勉強をするというのは、いろんな物事、人間についての多角的な見方を可能にするんですよ、という話です。

非常にスピードの速い時代の中で、日々目の前の情勢に目がいきがちで、大きな流れを見失いそうなときがあります。

でも経営者は、大海原の中で、従業員とその家族を乗せた船の進路を決めなくっちゃいけない。

大きな視点、最後は人間力の勝負になる。

そのときに、歴史を知っているか、あるいは歴史から学ぶ姿勢があるかというのは少なくない差になってくる

と考える経営者が多いし、僕もその一人ですよ、というお話をします。

とはいえ、歴史の勉強といっても手掛かりは難しいのが実際なので、

三国志やキングダムといった漫画から入るのもいいし、司馬遼太郎を読むのもいいし、

あるいは、バブルのときの伝記、学生運動時代の読み物読むのもいいし、まずは自分のとりかかりやすいところから手をつけていけばいいと思います。

大切なのは、知識ではなくて、歴史から学ぶ姿勢であり、歴史を追体験した際に得られる知恵なので、肩ひじはらずに気軽にやっていくといいですよ、言い添えています。

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