お盆明けから次年度の計画づくりなど動き出しをするので、ディスカッションしたい、
というご相談がポツポツきています。
こういう動き出しの早い企業はたいてい業績もいいものです。〔相談に乗る側もウキウキします。)
ところで、次年度の計画ということでいえば、
いよいよ来年、元号が変わります。
明治維新以来、
いよいよ来年元号が変わります、という状況に我々は一度として立ったことがないわけで、
意識的に時代の節目を迎えることができる、というのは不思議な感じですね。
今日は、時代の節目において求められるキーワードの一つとして、
「和解」というのをあげたいと思います。
普通、和解と聞くと、喧嘩している2つのものを仲直りさせる、というニュアンスがあると思いますが、
ここでは、
お互いに相容れないはずの両者が、相互に妥協可能な点を探り合って、共存のために納得できる案を紡ぎ出すこと
というイメージで捉えてください。
では、なぜこの時代の節目に、和解がキーワードなのか。
1つは、グローバルとローカルの和解
地球はずっと狭くなり、商品経済は国境を軽々と跳梁していますが、
そこで取引される財やサービスの付加価値の源泉はローカルなものに絞り込まれつつあります。
要するに、世界は繋がってて、都会はどこも同じ風景だけど、結局みんながお金を払うのは、世界中のどこにもない、そこにしかないものだよね、という話。
グローバル経済を前提としつつ、そこで生き残るために、ローカルの魅力をどう育て発信していくか、まさにグローバルとローカルを和解させる力が求められています。
デジタルとアナログの和解といってもいいかもしれない。
2つ目は、経済発展と環境保護の和解
SDGsにもありますが、経済発展か環境保護かという時代は終わりつつあって、
これからは、いかに持続可能な経済発展をしていくかという視点しかないといっていいでしょう。
3つ目は、多様性と単一性の和解
僕たちは、20年前よりも遥かに多様性を認め合える時代に生きていますが、
それでもこれからさらに多様性は拡大していくでしょう。
とはいえ僕たちは、
他人よりも自分を、
近所の人よりは家族を、
知らない人よりは近所の人を、
外国人よりは日本人を、
獣よりは人間を、
地球外生命体よりは、地球上生命体を
大切にしてしまうというのは紛れも無い事実で、
全ての多様性をフラットに受け入れるというのは不可能である以上、
どこまでを多様性として認めるのか、
という多様性と単一性のギリギリの和解が求められ続けざるを得ません。
3つの和解がキーワードになると思います。
最も低レベルな和解は、両者の利害を足して2で割ることです。
最もハイレベルな和解は、
1➕1= 田 であると言い繕って
沢山の米を収穫することです。
尖った意見を引っ込めずに突き進む人が壁を突破する時代から、
尖った意見同士をクリエイティブに和解させる人が壁を扉に変えられる時代になるんだろうなと感じています。
そんな時代の中で、観客席でビールのんでるおっさんではなく、
プレーヤーの1人でいたいなとも思っています。
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