経営コンサルタントにも色んなジャンルの人がいて、
僕はもともとが弁護士なので、
どちらかというとこれからやろうとするビジネスのビジネスモデルが成り立ちうるのか見て欲しい、というビジネスモデルコンサルの話が多いですが、
20代から起業して色んな人を見ているからということで、
私は起業家に向いていますか、的な相談に来る人もたまにいます。
そういうことが不安になる人は、起業家に向いていない人なのですが、一応相談にはのります。
その上で、エドセルの話をします。
エドセルというのは、
アメリカのフォード社が、1950年代後半に、中流階級向け市場を支配すべくかつてないマーケティング費用をかけて発売した自動車です。
そして、このエドセルという車は、
フォード社を中流階級市場の覇者に君臨させた車としてではなく、
マーケティングの史上最大の失敗事例の1つとして今も歴史に名を残しています。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%82%BB%E3%83%AB
かなり初歩的なマーケティングの教科書でもエドセルの話は出てきますが、僕は是非、この本で学んで欲しい。
人と企業はどこで間違えるのか?—成功と失敗の本質を探る「10の物語」
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エドセルがなぜ失敗したのかを学ぶことはマーケティングのなんたるか、あるいは起業家とはどうあるべきかを考えさせてくれます。
例えば、エドセルというネーミング自体も、その決定に混迷を極めた上で、結局誰の責任で決まったのかよくわからないという有様でした。
あらゆる市場分析がエドセルのヒットを指し示し、考えられる最高の販売体制を敷き、当時の最高水準の広告戦略で挑んだにもかかわらず、
エドセルは大コケしました。
これについては、中流階級市場などというものがなくなりつつあり、ライフスタイルによる階層にわかれつつあることに気づけなかった、というのが定説です。不景気と。
ですが、
僕は、この事例は、マーケティングの失敗というよりも、
「この製品に関しては、自分が最後の砦として、絶対にヒットさせるんだ。」
という人がいなかったことが敗因だと思っています。
わかりやすくいうと、
このエドセルの事例には、
信長がいないのです。
先入観なく誰の意見も聞くけれども、自分で決めたら非情に突き進む人
それが信長です。(イメージ)
新規開発の成功には、どうしても信長的要素の強い人が必要です。
起業家に必要な資質を1つだけあげるとすれば、
この信長的要素だと考えいます。
わかりにくくてすみません。
スティーブ・ジョブズ伝記もいいですが、
垣根涼介の新刊もめちゃめちゃ気づきがありますよ、という話です。
信長の原理
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次回は秀吉の話しします。(なんじゃそりゃ)