本の紹介をFBですると、なかなか長文で書くのが憚られるので、これからは主にブログでしていこうと思っています。
今のところ。
で、早速ですが、今年読んだ本の中で間違いなくトップ3に入る非常に強力なエネルギーの本を紹介したいと思います。
フェイスブック社のCOOのサンドバーグ姉さんの自叙伝的ビジネス書です。
LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲 LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲
Amazon
実は、この本は、どこかの書評で見つけて2016年に買ったのですが、積読になっていました。
うちの会社の役員の一人が産休に入っておりまして、もうすぐ復帰が視野に入っているということで、引っ張り出してまいりました。
初めはパラパラと、スーパーキャリアウーマンの、私はスーパーサイヤ人です自伝かと思ったのですが、(もちろんスーパーサイヤ人ですが)
これからのあらゆる組織のあり方について思考の転換を迫ることがたくさん書いてある名著でした。
働き方改革の問題は、
①働く側のマインドチェンジと
②組織の側のマインドチェンジ
の両方が必要なのですが、
この本では、①働く側のマインドチェンジとして、
自分の人生の中の優先順位を見誤らないことと、家事や育児の進め方について、偏見にとらわれず常に理性的に、客観的に判断を下すことの重要性が語られています。
育児について非常にたくさんの偏見を覆すエビデンスがのせられていたり
家事分担を夫にさせるのならきちんと裁量と権限を与えなければいけない、とか
とても示唆的でした。
とはいえコンサル目線では、
②組織づくりにおけるマインドチェンジについての考え方が非常に参考になりました。
実はこの夏、東京青年会議所の波多野理事長の話を伺う機会があったのですが、
彼女もほとんど同じことを言っていて
(下に貼っている伊賀さんの本も生産性と観点から同じことを言っているんだと僕は思っています。でもこの本は他にも面白いことがたくさん書いてるのでまた紹介します。)
どういうことかというと、
組織の構成メンバーの個性をどう生かすか、という視点から組織をデザインしよう。
という話なのです。
女性にとって働きやすい職場をつくろう
とか、
介護離職をなくそう
とか
構成メンバーをカテゴライズしてそこにアジャストしていくやり方は、結局そこに汲み取りきれなかった人達の生産性を下げてしまう。
女性が働きやすい職場、という発想は、結局色んな個性のある人達を一括りに女性としてカテゴライズしてしまって、
女性というのはこういうものだから、そういう人たちが働きやすくするためには、こうしたらいい
というステレオタイプを押し付けることになりかねない。
そうじゃなくて、
もっと個人個人と向き合う。
どうしたらその人がもっとも生産性の高い仕事ができるのか。
組織はどこまで本気で一人一人と向き合えるのか。
その覚悟が問われるのが、働き方改革だと思う。
人間が動くと書いて、働くという漢字はできてる。
AIの出現によって、人間が人間として働くことの意味が問い直されてる。
原点回帰が求められているのかもしれないですね。
生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの 生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの
Amazon