戦略を絵餅にしないために

このブログでは経営戦略について思うことをあれこれ書いていますが、

よし経営戦略を立てよう!と決意して、素晴らしい戦略を練っても
それが実行されなければ意味がありません。
絵に描いた餅は食べられません。

さすがに、ご自分で事業をやっておられる方は実行力が高いので、
自分が決意して作った計画について自分が何らのアクションも起こさない、という方は
少ないです。

でも、会社ごとあるいはチームごと戦略にコミットさせるというところで
つまづく方はかなり多いです。

基本的に従業員は会社の経営戦略に何の興味もありません。
与えられた目の前の仕事を一生懸命やるということ以上をのぞむべきでもありません。

しかし従業員の理解と協力が得られない経営戦略が成果をあげられるわけがありません。

ヤマト運輸の小倉社長は、
成果の基準を効率よく配ることから、規定日にきちんと届けることに変えました。
評価基準を変えることで従業員のマインドを刷新したのです。

稲森会長の京セラフィロソフィーは余りにも有名ですが、その経営哲学を全従業員に
徹底的に叩き込む手法はJAL再生でもいかんなく発揮され、誰もが不可能と考えた
早期の再上場へとこぎつけました。

従業員に、経営戦略を浸透させるとき、試されるのは従業員ではなく、
実は経営者の方なのです。

経営者は無意識のうちに従業員に対して全知全能の神であろうとするものです。
だからもし、経営戦略を従業員に理解させた上で失敗したらまさに経営責任が問われてしまう、ということを無意識のうちに恐れてしまうのです。

クライアントの社長さんがよく言う言葉に、

「うまく行きそうなめどがたったら全ての従業員に話をしようと思う。」

というのがあります。

でも、これではうまくいきません。
経営者が、自信をもって語れない経営戦略がうまくいくはずないからです。

戦略がなかなか成果を生まず、軌道修正をはかる必要があるときももちろんありますが、それは失敗ではありません。
チャレンジした結果、次の道が見えてきたのであって、
むしろビジネスとしては前に進んでいるのです。

だから、自信をもって戦略を語りましょう。失敗を恐れることはありません。

それが戦略を絵餅にしないための第一歩です。

燃える闘魂/毎日新聞社

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